高濃度ビタミンC点滴と経口摂取の違いは、
ビタミンCの血中濃度です。
野菜や果物などの食品や、サプリメントなどを利用した
経口摂取では、体内に取り入れることが可能なビタミンCの
量に限界があります。
ビタミンCの1日の推奨量は100mgとされていますが、
ビタミンCは水溶性なので、過剰に摂取されたものはすぐに
尿の中に排出され、2~3時間で体の外へ出てしまうのです。
体内に常にビタミンCがある状態にするためには、少量ずつ
わけて体内に取り入れる必要があります。
高濃度ビタミンC点滴では、血中濃度を300mg/dL以上に
することができ、経口摂取でビタミンCを取り入れるよりは
長い時間それを維持することができます。
高濃度ビタミンC点滴は、がん治療や、美容、アンチエイジング、
疲労回復に効果があるとされています。
がん治療としては、血中濃度を400mg/dLに維持することで、
がん細胞が破壊されることがわかっています。
ビタミンCはがん細胞だけを破壊します。
正常な細胞も破壊してしまう通常の抗がん剤治療に比べて
副作用が少ないこともわかっています。
美容やアンチエイジングの効果としては、ビタミンCの高い
抗酸化作用により、体内の活性酸素を除去し、美肌にかかせない
コラーゲンの生成を促したり、紫外線による肌ダメージを
回復する効果があります。
このように、高濃度ビタミンC点滴ではビタミンCの血中濃度を
高い状態に保つことによって、さまざまな効果が認められています。